春の音




 

 

春の音

作詞作曲:細身のシャイボーイ

 

桜散るも知らず 一人の夜はさみしいから

都会 心揺れる これも青春 涙を噛む

 

ある日 荷物 ふるさと 君から届いたダンボールには

丸めた画用紙と短い手紙が入っていた

 

「どうせあなたのことだから 暗い部屋の中で一人泣いていないか心配だわ

 私 絵を描いてみたの 飾ってね 見るたび私思い出して」

 

君がくれた 春風に揺れている丘にそっと咲いた花の絵は

優しくて美しく凛として 君を思い出させるよ

 

並んで咲く 二輪の花に君と僕を照らし合わせると

青空がまぶしい画用紙から 聴こえるのは春の音

 

 

今日は君に向けて手紙を書くよ 愛しさが 

不恰好な文字を伝い 届けばいいな ふるさとの君に

 

夕暮れ見れず 夜 遅い帰宅も明かり灯せば

サイズ合わない額 入れられた君の絵が「おかえり」

 

君は元気でいるのかい?連絡もよこさないって怒るなよ

次の休みには帰るから 駅のホームで待っていてくれないか

涙で迎えておくれよ

 

君がくれた 春風に揺れている丘にそっと咲いた花の絵は

見るたびに恋心ざわめかせ 淡く苦しめさせるよ

 

春夏秋冬 いつの日も僕は君を忘れずにいられるよ

青空がまぶしい画用紙から 聴こえるのは春の音

 

揺れる汽車の中で ゆらりうたたね まぶた閉じれば

夢 色合い増して 歩く君の絵 二人ゆく